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出版プロデューサーの仕事

PLANNING 本の企画

出版社にいて最も楽しい仕事の一つ、企画。社内では毎週一回「アイディア会議」を開いて、新しい本の企画について話し合います。その名のとおりアイディアを出し合う会議だから、堅苦しい雰囲気や決まりごとはナシ。誰でも自由に発言でき、また、それが求められます。

思いついたばかりのアイディアを出す人もいれば、時間をかけて練り上げたプランを出す人も、以前流れた企画をブラッシュアップして再挑戦する人も。皆を巻き込み「やろう!」ということになれば、プロジェクト体制や予算を策定し、具体的行動に移ります。

EDITING 編集

出版社での仕事として真っ先に思いつくのが編集かもしれません。編集とは、単に文章を修正するだけでなく、書籍のコンセプト、構成、打ち出し方など、その本のあらゆることに関わる仕事です。著者や訳者(翻訳書の場合)の方と綿密な打ち合わせをしながら、プロデュースしていきます。

英治出版の「出版プロデューサー」が通常の編集者と異なるのは、企画・編集・営業まで一貫して一人のプロデューサーが主導するため、著者のニーズ(出版によって何を実現したいのか)に柔軟に応えることができる点です。自己表現から事業PRまで幅広く存在する出版ニーズを最大限追求できるようプロジェクト全体を設計・進行していきます。

また、プロデュースの過程で常にプロジェクトの収益予測を行い、書店営業との連携や、マーケティングも並行して行っていく点も特徴です。裁量が大きいため、目先の原稿だけでなく「発行後」のことも頭に入れて進めていかなければなりません。

いわば、プロジェクトマネジャー+編集者+セールスマン。これは「編集は編集だけ、営業は営業だけ、では視野が狭くなり、市場(店頭)のニーズを読めない編集者になってしまう」(原田)という考えによるもの。そのおもしろさは「他社ではなかなか経験できないと思います」(高野)。

PRODUCTION & DESIGN 製作(DTP)・デザイン

本の原稿は「Adobe InDesign」でレイアウト。印刷イメージそのままに組まれた原稿を業界用語でゲラといいます。本のレイアウトと一口に言っても、フォント、行数、行間、一行の文字数、文字間、余白、等々さまざまな要素があります。ありきたりなレイアウト型の使いまわしでなく、できるだけ読みやすく、美しい本にしたい。時には0.1ミリ単位で調整を繰り返します。

ゲラを読んで文章を修正していく作業は、初校、再校、念校、と通常3回行います。そのたびにデータを直していくDTPの作業は大変! その一方で、「たとえば、ひとつの単語がページをまたがないよう微妙に字間を詰めて調整したり、…奥が深いんです」(秋元)。納得いくまで校正を終えたら印刷会社に入稿、印刷工程に回します。

装丁のデザインをデザイナーさんと考えていくのも楽しい仕事です。本のコンセプトを説明したり、「たとえば、こんな感じで…」と絵を描いてみたり、「火ではなく遠赤外線みたいな暖かさのイメージ」と比喩を巧みに(?)使ったりして、お互いのイメージを伝え合い、調整していきます。論理ではなく感性が物を言う。クリエイティブの現場は、そんな楽しくスリリングな雰囲気に満ちています。

PROMOTION 販売・マーケティング

本ができたら、次は販売。「この本の魅力は?」「現在の市場での差別化ポイントは?」「類書の最近の売行きは?」等々、企画段階から考えてきたポイントをさらに検討してマーケティングプランを固め、アルバイト学生も含め社内全員で共有して行動開始。具体的なマーケティング方法は秘密です。

書店を訪問して本を紹介、注文していただくのが営業の基本。販促物を置いてもらうこともあります。書店店頭に置いてもらうPOPやポスターの製作は、アルバイトの大学生が担当することも。「センスが問われる仕事なので…緊張します」(アルバイト・古屋)。いずれにしても、「書店さんが儲からないと出版社も儲からない。だから、できるかぎり書店さんを応援すること」(原田)という気持ちで、一つひとつの販促策を考え、実行します。また、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなど他メディアでのプロモーションも重要です。

書店店頭には出版プロデューサー自身も足を運びます。書店は編集者にとって、挑戦の場であるとともに最大の教室なのです。売行きを確認すると同時に、類書の動向などから今後の企画案も探っているはず(?)。

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