10.09.03
原田英治が考えるブックファンド3
単行本の出版社は、読者に売ることで利益を得るというモデルだ。
そのため出版目的は、「たくさん売る」ということになる。
一定以上の利益を見込めない本は出版することができない。
一方、自費出版サービス会社は、著者から利益を得るモデルにみえる。
この自費出版サービスの会社が伸びていると聞く。
最大手に成長した文芸社は、年間1600タイトルを出版するとか。
これは出版社全体でみても、講談社につぐ出版タイトル数だ。
出版目的を金銭的価値と社会的価値という2つの軸で分類してみる。
従来の出版社は、金銭的価値が高いことが重要で、
and社会的価値が高ければ、なお良しというエリアの出版を行なっている。
(これは出版目的時点のことで、出版した結果、赤字になる本も多いけど)
しかし、これ以外のエリアにも出版したいニーズが存在することは、
さきの自費出版会社の例で証明済だと思う。
その他にも、例えば、「世界中の子供に絵本をプレゼントしよう」という企画を
立てたとする。プレゼントするわけだから金銭的価値(売上)はゼロになる。
しかし、社会的価値に共感をもつ人たちは存在するかもしれない。
こういった出版を可能にする仕組みとして、ブックファンドが機能すれば、うれしい。
(つづく)
英治出版創業者 原田英治
