日本人が誤解しやすい日本語

越前敏弥さんの講演会へ行ってきました。

テーマは大きく分けてふたつ、越前氏の著書『越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文』(すでに6万部突破!)と、翻訳という仕事についてでした。

相変わらず【言葉の使い方】については頭が下がりました。英和辞書を引いてそのまま使っていちゃだめなんです。その背景や時代性、そして話の流れやキャラクターなどによって、言葉ひとつでぜんぜん変わってくる。昨日はそのテクニックのエッセンスを凝縮したような講演会でした。そういえば、以前インタビューしたときもこうおっしゃっていました。

一般的に翻訳家は、ひとりで多くの著者の作品を手がけています。それぞれの言葉を、彼らの身代わりとして日本の読者に伝える、つまり橋渡し役ですね。だからぼくとしてはいつも柔軟に、言葉の引き出しを増やさなくちゃいけないと思ってます。ひとことで言うと、「もし作者が日本語を知っていたらどう書くかな?」と考えるんです。それぞれの個性に合わせて文体を変えていくためには、自由自在に言葉を操るための引き出しを増やすための土台を日々固めていくのが大事なことです。

編集者としても面白かった点は、言葉の意味をしっかり理解しているか、というところ。日本人が間違いやすい言葉は下記5つだそうです。

憮然(ぶぜん)
やおら
役不足
さわり
爆笑

私、ちゃんと意味を知っていたのは、「役不足」だけでした(ちゃんと勉強しますぅ)。特に「爆笑」なんて意味を取り違えている人は多いのではないでしょうか?
越前さんが例にあげていたのは「憮然(ぶぜん)」です。私、これは「むすっとしていること(怒っている様)」だと思っていました。しかし、本来の意味は「失望・落胆してどうすることもできないでいるさま。また、意外なことに驚きあきれているさま。」なのです。ただ、一般的にも「むすっとしている、ぶすっとしている」といったような納得できない感を表現している言葉という認識が人が多いようです。ですので、越前氏の場合、訳文では原則「憮然」を使わないそう。著者の意向を正しく伝えるために、「悄然」「憤然」といった言葉を使うそうです。これもテクニックでしょうね。そもそも間違って使っていた私は大問題ですが。

講演の最後にはバッチリ『ミケランジェロの封印をとけ!』の紹介もしていただきました。映画「天使と悪魔」が5/15から世界同時公開になりますので、オビの一新<天使と悪魔バージョン>にしてみました。ぜひ、映画のまえに『ミケランジェロの封印をとけ!』で映画の舞台ローマを体験してみてください。さいごに、販売していただいた紀伊国屋書店のみなさま、ディスカバートェンティワンのHさま、Fさま、お礼を申し上げます。

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