2012年に誕生したEIJI PRESS Labは「Lab」という名のとおり、いろんな実験をしたり、未来が生まれたりする場にしたいという想いからつくりました。普段は、私たちが会議で、また社内外の人たちによるイベントスペースとして使っています。今では年間100回以上の利用があるEIJI PRESS Labですが、まだまだできることがあるんじゃないか・・・と考えていたところ、社内で出てきたアイデアが「Labをライブラリーにするのはどうだろう?」というものでした。
仮名「えいじらいぶらり」として、どんなライブラリーだったらいいか、英治出版オリジナルのライブラリーってなんだろう。そのヒントを読者のみなさんと一緒に探りながら、イチからえいじらいぶらりをつくっていこう、ということで4月26日(火)にイベント「えいじらいぶらり meet up!」を開催しました。
今回のブログは、meet up当日の様子をご紹介し、今後「えいじらいぶらり」がどういうものになり得るか、その方向性について書きました。meet upには参加していないという方も、この記事を読みながら「どんなライブラリーだったら嬉しいか」を一緒に考えるきっかけになれば嬉しいです。
さて、当日は13名の方がmeet upにお越しくださいました。恵比寿グルメやピザを食べながら、そして飲みながら、和やかな雰囲気でスタートしました。まずは全員で自己紹介。普段のお仕事や取り組まれている活動、また、なぜ今回meet upに参加してくださったのかをお話していただきました。
みなさんの自己紹介を聞いていて、いいなぁと思ったのは、それぞれのお仕事や取り組まれていることは違っていて、日常では普通、集まるはずのない人たちが集まっていることです。ある人はIT関連の会社に務められていて、ある人は経営コンサルティングに携わっている。またある人は、フリーランスでお仕事をしていたり、NPOで活躍されていたり。じゃあどうしてみなさんがmeet upに集まったかというと、英治出版の本や英治出版のことを知ってくださっていた、「つながり」という今回のmeet upのキーワードに関心があった、また上司から参加を勧められた・・・など、きっかけもまたさまざま。普段していることも、今回のイベントに参加したきっかけも、みんなバラバラだけど、その中でこうしてみなさんが集まったことがすごいなぁと思ったと同時に嬉しく思いました。
次に3つのグループにわかれて、どんなライブラリーになったらいいかを考えるための素材として、「つながり」ってそもそもなんだろう?いい「つながり」ってなんだろう?本と人の「つながり」ってどういうものがあるだろう?ということを考え、それを共有し合いました。また、具体的にこんなライブラリーだったらいいなというアイデアも聞いたりしました。さて、どんな考えがでてきたのか。その一部を並べてみたいと思います。
つながりってなんだろう?
・安心・信頼できる場で、異なる多様な価値観に触れられること。
・新しいアイデアが生まれること。
・ネットワーク理論的にいえば、時間、相互性、親密性、感情が関係性にあるかどうか。その関係性が弱い(ゆるい)ものもあれば、強いものもある。
・強いつながりもゆるいつながりもあるが、どちらもあっていいもの。
・自分の興味、関心、やる気によってつながりは広がっていくもの。つながりがつながりを生んでいく感じ。そして、その一部には深くなっていくつながりも生まれる。
・つながりが強すぎると内になりすぎるリスクがある。オープンさとのバランスは結構、重要なのではないか。
あなたにとっていいつながりとは?
・学びがある、学びが増えるつながり。
・意識を共有しているつながり。同じ方向を向いているつながり。
・相手にとっても自分にとっても、お互いが学びあえたり、刺激しあえたり、Win-Winの関係が生まれるつながり。
本と人とのつながりとは?
・関係がはじまるきっかけ。
・人生の転機で出会った本。それを紹介してくれた人のつながりも、その本とのつながりも大切。
・同じ本をどう捉えるかで、人となりが見える。
えいじらいぶらりがどんな場になるといいか?
・答えを求めずに、好き勝手言える場。
・自分が持っていない知識、考え、情報を、お互いに交わし合うことができる場となってほしい。自分の苦手(というか専門外)な知識はとても興味深いから。
・自分にとって勉強になるような、刺激になるような、そういう人たちとつながれる場所になれば嬉しい。
えいじらいぶらりの具体案は?
・棚展示を「つながり」や「ストーリー」が感じられるものにしてみると面白い。
・ライブラリーに来たひとが1冊置いていって、英治出版の本と交換ができる。
・日時のみ設定をしておいて、自由に発表ができる場にする。事前にこういう人が集まります、とアナウンスするもよし。いろんなひとが集まるフックになるかもしれない。
・読書会などを行って、ホワイトボードに感想を書き残しておく。しばらくそれは消さずに置いておく。
・1冊の本を起点として想像する、関連する話をする場にする。あるいは、起点が本じゃなくてもいいかもしれない。
・脱線読書会。「起点となる本」を決めて、そこから想起する本を持ち寄る読書会。「脱線」がキーワード。ネット書店の「おすすめ欄」では、出会うことのできない意外な本に出会うことができる。
・まざる読書会。ラボで、同時に2つの読書会を開催。途中で、別の本の会の人たちがまざる。
meet upのなかで話し合われた一部をご紹介しましたが、ほかにも色んなたくさんの考えを聞かせていただきました。全体として受けた印象が、みなさんの知的好奇心の旺盛さでした。また、キーワードとして頭に浮かんだのが「前進」とか「未来」「ポジティブ」といったものでした。
meet up当日でのお話や受けた印象をもとに、もう少し考えをブラッシュアップして、単なるカフェやライブラリーじゃない、英治出版オリジナルのライブラリーをつくりたいと思っています。カフェだと、隣の人に話しかけるなんてことはなかなかできない。でも、えいじらいぶらりならできる。ライブラリーだと、あまり積極的にそこにいる人たちと話はできないけど、えいじらいぶらりならできる。そんな、ありそうでなかったライブラリーになればと思います。
最後に、今回のmeet upにご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました!場の設計など、至らない部分がたくさんあったと思いますが、あたたかくサポートしていただいたり、ときにリードしてくださって、大変助かりました。ありがとうございました!
この記事を読んでいただいたみなさんのなかでも、EIJI PRESS Labのライブラリー化計画についてお考えや希望がありましたら、ぜひコメントをいただければ嬉しいです。こちらのメールpr@eijipress.co.jpでも受け付けていますので、どうぞよろしくお願いいたします!