原田英治が考えるブックファンド3

単行本の出版社は、読者に売ることで利益を得るというモデルだ。
そのため出版目的は、「たくさん売る」ということになる。
一定以上の利益を見込めない本は出版することができない。

一方、自費出版サービス会社は、著者から利益を得るモデルにみえる。
この自費出版サービスの会社が伸びていると聞く。
最大手に成長した文芸社は、年間1600タイトルを出版するとか。
これは出版社全体でみても、講談社につぐ出版タイトル数だ。

出版目的を金銭的価値と社会的価値という2つの軸で分類してみる。
従来の出版社は、金銭的価値が高いことが重要で、
and社会的価値が高ければ、なお良しというエリアの出版を行なっている。
(これは出版目的時点のことで、出版した結果、赤字になる本も多いけど)
しかし、これ以外のエリアにも出版したいニーズが存在することは、
さきの自費出版会社の例で証明済だと思う。
その他にも、例えば、「世界中の子供に絵本をプレゼントしよう」という企画を
立てたとする。プレゼントするわけだから金銭的価値(売上)はゼロになる。
しかし、社会的価値に共感をもつ人たちは存在するかもしれない。
こういった出版を可能にする仕組みとして、ブックファンドが機能すれば、うれしい。
(つづく)

英治出版創業者 原田英治

原田英治が考えるブックファンド2

1999年6月に独立した。
有限会社原田英治事務所、出版流通上の通称「英治出版」での
スタート。妻と2人での起業だった。出資金300万円。

1冊の本の出版費用を支出してしまえば資金不足となる状態に
ブックファンドのことを思い出した。
しかし、自社企画の本は、自分(英治出版)で出資しようと決めていた。
一番出資した人間が一番儲かる。ビジネスの原則だと思っている。
ブックファンドをインフラとして利用してもらおうと思い立ったのは、
僕が出版社を創業したことで出版企画を送っていただいた皆さんの企画に
すべて応えられるわけでないことを実感したからだ。

出版したいというニーズを感覚的に読み取れた。
しかし、出版のハードルは高い。
これを、どうにか下げられないか。
そこが始まりだった。(つづく)

英治出版創業者 原田英治

英治出版公式ブログ