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PASS THE BOOKについて、ご紹介します。

皆さん、こんにちは。今回のブログでは、これまでに何度か開催しているイベント「PASS THE BOOK」について、ご紹介したいと思います。筆者は、このイベントを企画・運営している英治出版の山見です。

PASS THE BOOKでは、毎回ゲストをお招きして、その方の座右の書をお持ちいただき、ご紹介してもらいます。その本のなにが好きなのか、その本からどんな影響を受けたのかなど、本への想いやその本にまつわるエピソードをお話してもらいながら、ゲストの人生に触れ、彼らの人生を感じるイベントです。ゲストのトーク、会場全体でのダイアログのあと、座右の書が参加者のおひとりにパス(プレゼント)されます。

実はこのイベント、はじめたきっかけは、greenz.jpの元編集長YOSHさんの「引っ越し」でした。

「もう読むことはないとわかっていても、大切にしていた本は捨てたり古本屋に持っていくのはとても偲びない。本への想いとともに、顔の見える誰かに渡すことができたら……。」そんなYOSHさんの想いに英治出版がコラボレーションする形ではじまりました。

毎回、1冊の本をつうじて見えてくる、ゲストの方の生き方や考え方から学びや気づきがあります。ただ、イベントでの学び・気づきは、必ずしも明日からすぐに役立つものではないかもしれません。どちらかと言えば、イベントの後日、じわりじわりと心に響くことが多いように思います。

例えば、マラリア・ノーモア・ジャパンの水野達男さんがゲストで来ていただいたときのこと。ビジネスマンとして必要なロジカルシンキングはすべてこの本から学んだ、と『企業参謀』(講談社文庫)をお持ちいただきました。仕事をするなかで、その内容をどんどん自分のものにしていかれた水野さん。けれど、その延長線上でのアフリカ赴任をきっかけに、体調を崩され「ロジックだけではダメなんだと気がついた」と水野さんは言います。それからは、ご自身のなかにあるセンサーによる反応、つまり直感を大切にしていることをお話してくださいました。いまは、ロジカルさも直感もうまく扱っているんだそうです。

このように、本の紹介にとどまらず、その本と生きてきたことで起こったことや発見を知ることができるのがおもしろいところです。

私にはこの話が印象的で、その日以降、これってセンサー反応してるやつかな? とか、ちょっと違うやつかな? など、直感について自分と対話をするようになりました。いまだに、どれが直感なのか、わからないときもありますが、たぶんこのプロセスを続けていくことに意味があるんじゃないか、水野さんもそんな感じだったのかなとじわりじわりと影響を受けているのを実感しています。

もちろん、ゲストの話を聴いての学び・気づきはそれぞれに違って、参加者の皆さんとのダイアログのなかで新たに気づくこともたくさんあります。

次回のPASS THE BOOKは明日、6月14日におこないます。ゲストにおこしいただくのは、世界を旅するノンフィクション作家の寺井暁子さん。

務めていた会社を辞め、世界中に散らばった同級生たちに会いにいった旅を綴った『10年後、ともに会いに』(クルミド出版)。そのあとの旅をつうじて書いた『草原からの手紙』(クルミド出版)。そして、現在執筆中の寺井さんがナイル川沿いのミュージシャンたちの旅を追った最新作『ナイル・ナイル・ナイル(仮題)』。どの作品も、彼女がなにかに突き動かされてでた旅がベースになっています。

ただ「突き動かされるもの」を信じて旅にでる一方で、やはり本当にこれでよかったのかな……と考えてしまうのも寺井さん。そんなふうに微妙に揺れ動きつづける寺井さんに「旅のかたちを示してくれた1冊」を今回ご紹介いただきます。

寺井さんのように、旅にでようかな、でもなぁ……という狭間にいる方、旅でなくとも、この選択をしてよかったのか? 本当にこれでよかったのか? と揺れ動いている方など、なにか次の方向性を見つけたり、一歩踏み出すヒントになるかもしれません。

個人的には、「突き動かされるもの」と「直感」は似ているような気もしていて、寺井さんがそれだとわかるとき、どんな感覚なのか興味があります。また、突き動かされるものや直感と理性の揺れとどうやって付き合われているのかを寺井さんに聞いてみたいと思っています。

当日は、寺井さんを囲んでお話を聴いたり、自由に質問したり、それぞれの楽しみ方で時間を過ごしてくださればと思います。ご参加希望の方はお申込みのうえ、当日会場へおこしください。お待ちしています。

▼次回PASS THE BOOK概要
・日時 2017年6月14日(水)19:00-21:30 ※開場18:45
・場所 EIJI PRESS Lab
・費用 2,000円
・申込 http://passthebook1706.peatix.com

第18期 英治出版株主総会をおこないました。

先日、第18期 英治出版株主総会をおこないました。

今年もこの日のEIJI PRESS Labは、ミュージアム風に。昨年度に発行した20タイトルとその著者や監訳者などの皆さんの写真、日々の出来事やイベント、本のランキングなどを展示しました。

 

英治出版の累計発行タイトルは308に。
社会変革や経済開発、組織開発、働き方、育児などに関するタイトルを刊行し、さまざまなフィールドでご活躍される皆さんとお仕事ができました。

書店さんと一緒に、いろんなブックフェアも開催しました。刊行したタイトルに関するイベントも各地で実施。オンラインでもいろいろな記事で著者の方や本を紹介していただきました。

 

著者の方が、英治出版に遊びに来てくださいました。
高校生のインターンも来てくれました。
インターン生の受け入れは2年目で、今回の生徒は、1年目に来ていただいた生徒のお話を聴いて英治出版でのインターンを希望してくれたようです。


インターンを終えての発表をしているときの様子

 

3名が英治出版を卒業し、それぞれの道に進みました。
卒業生は総勢96名に。
英治出版には、卒業生全員に毎年バースデーカードを送る文化がありますが、だんだん大変になってきています。笑
そして、新たに5名の仲間が加わりました。

約10年間、英治出版の営業を引っ張ってきてくれた
仲間とのお別れもありました。

 

株主総会後には、毎年恒例行事となりつつある5月生まれの誕生日会。

英治出版には、5月生まれが3名います。
今年、それぞれにプレゼントしたのは、
「自分では気づいていないかもしれない、あなたの能力」。

UXの時代』著者で、シーオス代表の松島聡さんが、イベントで、とあるエピソードを紹介されていました。

そのエピソードとは、シーオスにいる日本刀が大好きな社員のお話でした。日本刀のコレクションはお金のかかる趣味。その社員の方は日本刀を研ぐ能力を活かして、ほかの社員の包丁を研ぐというサービスを社内で始めたそうです。日本刀好きとあって、研ぐのが上手。評判になり、そのサービスで日本刀にかかる費用を稼いだという話でした。

英治出版スタッフにも自分では気がついていない、秘められた能力があるのでは? それに気がついたり、どこかで活かしてもらうきっかけになったらいいな、との思いでお祝い企画をおこないました。

小料理屋をやりたいと言っている鈴木。ひょっとして、「利きだし」能力がすごいのでは? 夏目漱石が好きな平野。「どの文章が漱石かわかる」能力があるのでは? 競馬も好きな平野。もしかして、「競馬」名人? トライアスリートの原田。「肺活量すごい」能力があるのでは?

それぞれ、ゲームにチャレンジしてもらいました。

いつかどこかで、今回発見した能力を活かしてもらえるかもしれません。

1999年6月に創業の英治出版は、今月で19年目を迎えます。
20周年も目の前です。
これからも目の前のひとりを大切に、
「応援」「夢」「幸せ」をキーワードに
毎日を過ごしていきたいと思います。

『僕らはソマリアギャングと夢を語る』がつくられた経緯とは? 「編集者と語り合う夕べ」の第1回が開催されました!

先週6日(水)に開催されたイベント「編集者と語り合う夕べ」。その記念すべき第1回のゲストとして、『僕らはソマリアギャングと夢を語る』の編集を担当した英治出版の下田を招いて、開催していただきました。

 

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イベントの主催と進行は、「本が好き!」の和氣正幸さん。和氣さんは、「本が好き!」の運営のほかに、全国・世界各地のユニークな本屋さんのところへ取材に出かけて記事を書いて、ご自身で運営されているBOOKSHOP LOVERというメディアで紹介する活動などもされています。

 

打ち合わせの段階から、「編集者の思いを読者に伝えたいんです!」と強い思いを明かしてくださった和氣さん。参加者のみなさんは全員で8名。全員で円になって座り、和氣さんが聞き手、下田が話し手としてはじまり、徐々に全体でざっくばらんにお話する時間となりました。

 

今回のブログは、イベントでどんな話が繰り広げられたのか、その一部をご紹介します。まずは、みなさんの参加動機を教えていただきました。

 

・わたしも編集者をしていて、なにかブレイクスルーになるきっかけがあるといいなぁと思い参加しました。

・いつもメディアで接するソマリアの情報とは違うものがあるのだろうと思って、それが気になってやってきました。

・会社で人事を担当しています。本屋で、この本がいろんな棚に置いてあって不思議だなぁと思っていたので、書籍がついているチケットを買ってやってきました。

・えほんの翻訳をしています。『僕らはソマリアギャングと夢を語る』は仕事で関わる本のジャンルと違うのですが、読む側としてはいろいろ読むので、本づくりを知りたいと思って参加しました。

・永井さんがどういう方か気になったので、参加しました。

 

など、様々な参加動機でみなさんにお集まりいただきました。

 

下田 : 今日はお集まりいただき、ありがとうございます。僕は、英治出版にきてもうすぐ6年です。大学を出てからは、ITコンサル企業に3年くらいいました。その後は、友人に誘われて1年ほど起業準備をしていたのですが、あまり上手くいかず。それから、英治出版とご縁があって入社しました。もともと、国際協力や紛争に関心があって、出版に興味があったというよりは、英治出版が自分の関心のあるジャンルの本を多く出していたのと、自分のこれまでの経験が重なって、英治出版に参画することになりました。国際協力や紛争のほかには、組織開発や教育分野の本を手掛けています。今日は、本についていろんなご意見を伺えればうれしいですし、出版関係の方もいらっしゃるとのことで、いろいろ勉強させてもらえたらいいなぁと思っています。よろしくお願いします。

 

和氣さん : ではさっそく、質問をしていきたいと思います。『僕らはソマリアギャングと夢を語る』の著者、永井陽右さんとの出会いはどういうきっかけだったのですか?

 

下田 : ある日突然メールがきました。笑 英治出版の問い合わせフォームがあるのですが、そこにメールを送ってくださいました。永井さん自身は、もともと本を書いたらどう? ということを周囲の方に言われたことがきっかけだったそうです。それで、企画をまとめて、英治出版を見つけてくれてメールをくださいました。

 

――永井さんが英治出版に企画を持ち込んでいただいたことがきっかけで、本書はできました。英治出版では、問い合わせフォームからいただいた企画は、全社員に共有されるようになっています。そのなかで、永井さんの企画を見た下田が彼の活動内容を調べていくうちに「おもしろそうだ!」と思い、永井さんに会うことになりました。

 

和氣さん : 会ったときの第一印象はどうでしたか?

 

下田 : 背が高い。笑 僕も185cmあるので結構背が高い方なのですが、僕より高いです。あとは、やっぱり会う前にいろいろ調べますよね、いろんな記事とか寄稿文とかをネットで見つけて。で、それらはめちゃくちゃ堅い文章なんですよね。笑 だから、どんな方なんだろうと思っていたんですけど、背が高くて親しみやすい方だったので、第一印象で持っていたイメージは崩れました。

 

和氣さん : noteで永井さんが連載しているブログは、親しみやすい、くだけた文章という印象がありました。

 

下田 : そうですね、おそらくご本人もくだけた感じを意識してブログは書かれてはいると思うのですが、とにかくはじめてお会いしたときに堅いイメージは崩れました。で、そこから一緒に企画を練っていきました。あらためて、どうして出版したいのですかとか、なぜ今出版なのかという話をしていきました。

 

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――つづいて、和氣さんが参加者のみなさんに質問を投げかけました。

 

和氣さん : 本を読まれて、あるいはネットの記事などを読んで、永井さんはどんな方だと想像しましたか?

 

参加者Aさん : 回答になっていないかもしれませんが、不思議に思ったのは、タクシードライバーが行くなと言うような、危険なところにどうして行っちゃうんだろうと思いました。

 

下田 : 割と考えなしのところは結構あるとは思います。笑 だけど、最低限の担保はとっていると思います。いつも、仲良くなった人や現地のソマリア人メンバーと一緒だったり。

 

――本書のはじめに、永井さんがナイロビを訪れたときのシーンが出てきます。彼の宿泊先には食料がなかったので、スーパーに行きたかった永井さん。しかし、治安が悪いナイロビの街を一人で出歩くには危険だと思った彼は、宿を出たところの向かいの通りに、こちらを見ていたポールという男性(タクシードライバー)に「一緒にスーパーへ行って欲しい」といきなり声をかけます。

 

和氣さん : にしても、いきなり声をかけるというのはすごいですよね。笑

 

下田 : 僕も大学のとき、1年休学してバックパックで旅をしたんですけど、だいたい「におい」でわかるかなぁと。笑 なんというか、大丈夫そうだ! というにおい。あと、彼なりのロジックもあったのだと思います。客引きとかがたくさんいて、彼らのような「向こうからくる人」についていくのは危ない、と。だけど、ポールはのほほんと立っていたんだそう。笑 相手も人間ですからいきなり話しかけられたら、こわいですよね。それでも、関係性を築くことができたのが永井さんとポールだと思います。(後にポールは、タクシードライバーとして永井さんをスラム街などいろんなところへ連れて行ってくれる)

 

和氣さん : 永井さんがルワンダのジェノサイド記念館に行かれたとき、「もやもやした感覚をいだいていた」とあります。この部分を読んで「素直さ」がある人だと感じたのですが、実際に永井さんと話しているなかでもそう思いましたか?

 

――永井さんが高校生のときに世界史の教科書で知った、ルワンダのジェノサイド。そのときから大学生になったらルワンダに行って、現地がどうなっているのかを知りたいと思っていた永井さん。大学生になって訪れたルワンダは、表立った殺し合いや対立は起きておらず、「アフリカのシンガポール」と呼ばれるほど成長を遂げている国になっているのを目の当たりにして(もちろん、ジェノサイドが残した問題がすべて解決されたわけではない)、もやもやした感覚を抱いている頃に、ジェノサイド記念館を訪れていました。そのもやもやは、「自分は最も耐え難い痛みを受けている人たち、いま危機が迫っている人たちを救いたい」と思っていたからだと本書には書かれています。

 

下田 : まっすぐさはありますよね。ピュアすぎるというくらい。目的をこれって決めたら、それ以外の雑音が見えなくなる方。危ないからやめようとかじゃなくて、そこにニーズがあるならそこの問題を知りたいし、自分ができることがあるならやる、と考える方ですね。

 

和氣さん : これまでお話を伺っていて、素直なところと理論的なところの両方をお持ちの方だと思いましたが、本をつくるにあたって、彼の素直な部分を出していこうとされたのはどうしてですか?

 

下田 : それは、この本を誰に読んでもらいたいかということですね。たとえば、国際協力の実践者にするのか、若い人をターゲットにするのかで違ってきます。最初は、国際協力に関心のある若い人にしようと考えました。ただそれだと、いろいろと突っ込みどころが出てくるなぁと。どういうことかというと、これは永井さん自身も認識していることなんですが、日本ソマリア青年機構の活動だけでソマリアの問題を解決できているわけではないです。だけど、将来テロリストになるかもしれない若者を更生させているという点では、確実な変化を起こしています。

学生主体の、新しいアプローチを見出したという点で、彼の活動はとても価値のあることだと思ったので「何かをやりたいと思っている若い人」に読んでもらいたいと思いました。「国際協力論」じゃなくて、彼のストーリーを紐解いていくとそれがとてもおもしろく、いろんな壁にぶつかりながら乗り越えていくプロセスを共有しようと思ったのです。

 

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和氣さん : 装幀で気になることがあるとおっしゃっていた方がおられますが、どういう点で気になりましたか?

 

参加者Bさん : そうですね、シンプルすぎるような、まだビジネス書っぽいというか・・・。

 

参加者Cさん : 帯の写真はどうしてカラーじゃないんですか?

 

和氣さん : 本の装丁は、まずはデザイナーさんから複数案をいただいてから、練り上げていくんですよね。

 

下田 : そうですね。結論から言えば、永井さんのイメージに合ったのがこの装幀でした。青はソマリアの色で、日本ソマリア青年機構も青をメインカラーにしています。写真を押し出さなかったのも、タイトルを打ち出したいという永井さんと僕の意図によります。

社内でタイトルを決めるときに、「このタイトルで内容が伝わるか」などいろんな意見がありました。でも、永井さんはすごく気に入ってくださったんです。それを大事にしようと。著者と一緒に本を長く世に届けるためにも、著者が気持ちよく「これが自分の本です」といえる形にするのが、結果としていいと思っています。

英治出版は「絶版にしない出版社」を掲げています。「著者を応援する」が経営理念としてあるので、すぐに絶版になるとその人の応援にならないという意図があり、絶版にしないと言っています。本は形にして世に出すので、「あの本を出した人」として残っていきます。だから、絶版になっていたら悲しいですよね。絶版にしないためにも応援が必要で、お互いに応援しあう関係というのが一番大切だと思っています。

 

参加者Dさん : 若い人がこの本でインスパイアされるといいですね。

 

下田 : はい。永井さんも言っている「学生だからあきらめるんじゃなくて、学生だからできることがある」を突き詰めて考えていくと、ちがうアイデアやアプローチにたどり着くのではないかと思います。

 

 

イベントで話された一部をご紹介してきましたが、こうして、本づくりについて読者の方から意見を伺う機会は普段ははかなかないことなので、話し手の下田にとって、とても新鮮で気づきがある機会だったようです。

 

今回は第1回の「編集者と語り合う夕べ」でしたが、今後もほかの書籍を用いて開催される予定ですので、ご関心のある方はぜひご参加いただければと思います。

 

あらためまして、このような機会をつくっていただいた和氣さん、そして今回参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました!

 

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『僕らはソマリアギャングと夢を語る――「テロリストではない未来」をつくる挑戦』

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英治出版株式会社 第17期 定時株主総会を開催しました。

2016年5月25日(水)、株主のみなさんと英治出版メンバーが集まるなか、英治出版の第17期定時株主総会を行いました。

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英治出版の株主総会の会場は、2012年につくった会議・イベントスペース、EIJI PRESS Lab(ラボ)。3年前から、株主総会ではミュージアム風にさまざまな展示を行っています。

 

2013年の様子。友だち100人に「英治出版ってどんな会社?」を聞いた答えや会社の歴史について展示をしました。

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「小粒でもぴりりと辛い会社」 「長く読み継がれる本をつくる会社」 「社会を”本気で良くしよう”という意志を感じる出版社」など、たくさんの素敵な言葉をいただきました。

「高い本をつくる会社」 「煽るマーケ弱い系w」 「正直にバカがつく会社」という、ぷぷぷと笑ってしまうコメントもいただきました!笑

 

つづいて、2014年の様子。この年は、創業15年目の年でした。「英治出版15周年フェア」を開催していたので、フェアの展示を行いました。また前年度に刊行した出版物の著者の方たちを紹介するコーナーもつくりました。

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2015年の様子はこちら。いろんな年の出版物の著者・訳者のみなさんの紹介を展示したり、株主のみなさんと一緒にラボの活用法を考える、リトル・セッションも実施しました。

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そして、今年。昨年度を振り返り、未来の英治出版を想像し、みんなで未来をつくっていく。そんな意味を込めた会場をつくりました。

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振り返りのパートとして、昨年度に発行したタイトルの著者や訳者、監訳者のみなさんを紹介する展示コーナーをつくりました。昨年度に発行したタイトルは17タイトルでした。

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あんなことも、こんなこともあったなぁと思い出せる、昨年度のできごとを写真で振り返るコーナーもつくりました。

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未来の英治出版を描いてみよう! と、「妄想マップ~もしも英治出版が○○したら~」コーナーをつくりました。株主総会の2週間前に、スタッフで集まって英治出版の未来についてそれぞれが自由に「妄想」し、その内容を発表しあう時間をつくりました。株主総会では、みんなの妄想をイラストにして表現しました。

創業20年を前にして、これからわたしたちはどうなっていきたいのか、どんなことにチャレンジしていきたいのか。そんなことを既存の事業にとらわれずに自由・大胆・気軽に妄想した「もしも英治出版が○○だったら」。はたして、この中のなにかが実現されるでしょうか・・・!?

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また、これから未来を一緒につくっていくメンバーとして、スタッフの紹介コーナーも展示しました。メンバーそれぞれに、「1年間の振り返り。わたし、こんな仕事をしました。」「わたしの関心事はこれだ!」について書いてもらいました。

 

さて、事業報告・決算報告のプレゼンテーションは、原田がおこないました。そのなかで、今年はじめて掲げられた「インパクト創出の4つの視点」のお話をご紹介します。

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それは、英治出版はHow Manyの視点(売上、部数など数値的なもの)だけで事業のインパクトを測るのではなく、たとえば書籍がどれだけ深い示唆を読者に与えられたかといったHow Deepの視点、あるいはHow Far(どれだけ幅広い人たちに読まれるか等)、How Long(どれだけ長く読まれるか等)の視点を大切にしていこう、というものです。

 

「心の中にあるメッセージを、別の人の心に届ける。」

 

わたしたちの仕事はこういう仕事なんだとあらためて考え、How Deepは「心に届くレベル」かどうかが重要だね、というマインドを共有する機会となりました。

 

また、株主総会の直前、原田は50歳の誕生日を迎えました。

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総会後の懇親会がひと区切りついた頃、サプライズのお祝いを実施。スタッフみんなで準備したのが、ショートムービー「原田英治という人」。「あなたにとって原田英治とは?」について、それぞれが語りました。

 

わたしにとって原田英治は「動く壁」です。

わたしにとっては「断ってくれる本当の応援者」です。

「よきビッグブラザー」です。「戦国大名」です。「ちょうどいい温度感」です。「親戚のおじさん」です・・・などなど。英治出版の卒業生も含めて、それぞれにとっての原田英治を語りました。原田も大変よろこんでくれたようで、来年の株主総会は卒業生も声をかけて「リユニオン株主総会がしたい。」と言っていました。

 

さて、来年の株主総会までにどんなことが起こるでしょうか? 株主総会それ自体は、わたしたちにとってどんな機会になるでしょうか?

 

また1年後、みんながわくわくしたり、楽しみになる株主総会になるように、そして新しい気づきがあったり、さらなる英治出版の発展になる機会となるように、日々How Deepを問いながら過ごしたいと思います。

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えいじらいぶらり meet up!を開催しました。

2012年に誕生したEIJI PRESS Labは「Lab」という名のとおり、いろんな実験をしたり未来が生まれたりする場にしたいという想いからつくりました。普段は、私たちが会議で、また社内外の人たちによるイベントスペースとして使っています。今では年間100回以上の利用があるEIJI PRESS Labですが、まだまだできることがあるんじゃないか・・・と考えていたところ、社内で出てきたアイデアが「Labをライブラリーにするのはどうだろう?」というものでした。

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仮名「えいじらいぶらり」として、どんなライブラリーだったらいいか、英治出版オリジナルのライブラリーってなんだろう。そのヒントを読者のみなさんと一緒に探りながら、イチからえいじらいぶらりをつくっていこう、ということで4月26日(火)にイベント「えいじらいぶらり meet up!」を開催しました。

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今回のブログは、meet up当日の様子をご紹介し、今後「えいじらいぶらり」がどういうものになり得るか、その方向性について書きました。meet upには参加していないという方も、この記事を読みながら「どんなライブラリーだったら嬉しいか」を一緒に考えるきっかけになれば嬉しいです。

 

さて、当日は13名の方がmeet upにお越しくださいました。恵比寿グルメやピザを食べながら、そして飲みながら、和やかな雰囲気でスタートしました。まずは全員で自己紹介。普段のお仕事や取り組まれている活動、また、なぜ今回meet upに参加してくださったのかをお話していただきました。

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みなさんの自己紹介を聞いていて、いいなぁと思ったのは、それぞれのお仕事や取り組まれていることは違っていて、日常では普通、集まるはずのない人たちが集まっていることです。ある人はIT関連の会社に務められていて、ある人は経営コンサルティングに携わっている。またある人は、フリーランスでお仕事をしていたり、NPOで活躍されていたり。じゃあどうしてみなさんがmeet upに集まったかというと、英治出版の本や英治出版のことを知ってくださっていた、「つながり」という今回のmeet upのキーワードに関心があった、また上司から参加を勧められた・・・など、きっかけもまたさまざま。普段していることも、今回のイベントに参加したきっかけも、みんなバラバラだけど、その中でこうしてみなさんが集まったことがすごいなぁと思ったと同時に嬉しく思いました。

 

次に3つのグループにわかれて、どんなライブラリーになったらいいかを考えるための素材として、「つながり」ってそもそもなんだろう?いい「つながり」ってなんだろう?本と人の「つながり」ってどういうものがあるだろう?ということを考え、それを共有し合いました。また、具体的にこんなライブラリーだったらいいなというアイデアも聞いたりしました。さて、どんな考えがでてきたのか。その一部を並べてみたいと思います。

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つながりってなんだろう?

・安心・信頼できる場で、異なる多様な価値観に触れられること。

・新しいアイデアが生まれること。

・ネットワーク理論的にいえば、時間、相互性、親密性、感情が関係性にあるかどうか。その関係性が弱い(ゆるい)ものもあれば、強いものもある。

・強いつながりもゆるいつながりもあるが、どちらもあっていいもの。

・自分の興味、関心、やる気によってつながりは広がっていくもの。つながりがつながりを生んでいく感じ。そして、その一部には深くなっていくつながりも生まれる。

・つながりが強すぎると内になりすぎるリスクがある。オープンさとのバランスは結構、重要なのではないか。

 

あなたにとっていいつながりとは?

・学びがある、学びが増えるつながり。

・意識を共有しているつながり。同じ方向を向いているつながり。

・相手にとっても自分にとっても、お互いが学びあえたり、刺激しあえたり、Win-Winの関係が生まれるつながり。

 

本と人とのつながりとは?

・関係がはじまるきっかけ。

・人生の転機で出会った本。それを紹介してくれた人のつながりも、その本とのつながりも大切。

・同じ本をどう捉えるかで、人となりが見える。

 

えいじらいぶらりがどんな場になるといいか?

・答えを求めずに、好き勝手言える場。

・自分が持っていない知識、考え、情報を、お互いに交わし合うことができる場となってほしい。自分の苦手(というか専門外)な知識はとても興味深いから。

・自分にとって勉強になるような、刺激になるような、そういう人たちとつながれる場所になれば嬉しい。

 

えいじらいぶらりの具体案は?

・棚展示を「つながり」や「ストーリー」が感じられるものにしてみると面白い。

・ライブラリーに来たひとが1冊置いていって、英治出版の本と交換ができる。

・日時のみ設定をしておいて、自由に発表ができる場にする。事前にこういう人が集まります、とアナウンスするもよし。いろんなひとが集まるフックになるかもしれない。

・読書会などを行って、ホワイトボードに感想を書き残しておく。しばらくそれは消さずに置いておく。

・1冊の本を起点として想像する、関連する話をする場にする。あるいは、起点が本じゃなくてもいいかもしれない。

・脱線読書会。「起点となる本」を決めて、そこから想起する本を持ち寄る読書会。「脱線」がキーワード。ネット書店の「おすすめ欄」では、出会うことのできない意外な本に出会うことができる。

・まざる読書会。ラボで、同時に2つの読書会を開催。途中で、別の本の会の人たちがまざる。

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meet upのなかで話し合われた一部をご紹介しましたが、ほかにも色んなたくさんの考えを聞かせていただきました。全体として受けた印象が、みなさんの知的好奇心の旺盛さでした。また、キーワードとして頭に浮かんだのが「前進」とか「未来」「ポジティブ」といったものでした。

 

meet up当日でのお話や受けた印象をもとに、もう少し考えをブラッシュアップして、単なるカフェやライブラリーじゃない、英治出版オリジナルのライブラリーをつくりたいと思っています。カフェだと、隣の人に話しかけるなんてことはなかなかできない。でも、えいじらいぶらりならできる。ライブラリーだと、あまり積極的にそこにいる人たちと話はできないけど、えいじらいぶらりならできる。そんな、ありそうでなかったライブラリーになればと思います。

 

最後に、今回のmeet upにご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました!場の設計など、至らない部分がたくさんあったと思いますが、あたたかくサポートしていただいたり、ときにリードしてくださって、大変助かりました。ありがとうございました!

 

この記事を読んでいただいたみなさんのなかでも、EIJI PRESS Labのライブラリー化計画についてお考えや希望がありましたら、ぜひコメントをいただければ嬉しいです。こちらのメールpr@eijipress.co.jpでも受け付けていますので、どうぞよろしくお願いいたします!

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