ブルー・セーター――引き裂かれた世界をつなぐ起業家たちの物語
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主な登場人物

私(ジャクリーン・ノヴォグラッツ)
米国ヴァージニア州生まれ。親族や教師の影響により、幼いころから「世界を変えるようなことがしたい」と夢見る。大学卒業後、しぶしぶ受けたチェースマンハッタン銀行の面接に合格。国際銀行員としてのキャリアをスタートするが、ブラジルで貧しいストリートチルドレンに遭遇し、貧困層の見方に関して上司と対立。一大決心して会社を辞め、開発途上国の支援をおこなうNGOに加わる。本人はブラジルでの貧困対策プロジェクトを希望していたが、派遣先として示されたのはアフリカ。現地のことは何も知らないまま、25歳で一人、ケニアへ飛ぶ。性格は明るく前向き。音楽と詩、旅と冒険を愛する。充実した自分自身の人生を生きたいと願っている。ジョギングや山登りも大好き。

ベロニク
ルワンダの家族社会問題省につとめる公務員。女性の権利を十分に認めていないルワンダの法律の改正をはじめ、女性の権利向上のために取り組む。自らも夫のドメスティック・バイオレンスに遭ったことがあり問題意識は強い。「千の丘の国」ルワンダを深く愛している。

アイシャ
コートジボワールのアフリカ開発銀行でジャクリーンの上司となる女性。美しいが高慢な人物。ジャクリーンは「これほど自分に自信のある人には会ったことがなかった」。

オノラータ
ソーシャルワーカー。物静かだが仕事ができる40代のルワンダ人女性。ベロニクとともに女性の権利・地位向上のために活動し、ジャクリーンがルワンダ入りしてからは不可欠のパートナーとなる。のちにルワンダで生じた虐殺(ジェノサイド)で夫と姉を失くす。

プルーデンス
ルワンダ初の女性国会議員の一人。威厳と知性と寛大さ、そして女性としての魅力を兼ね備え、国中の女性に尊敬されている。ジャクリーン、オノラータらとともに低所得層のための貸付機関〈ドゥテリンベレ〉の設立に奔走。理想に燃えていながら現実的。ジャクリーンにとってルワンダにおける師のような存在となる。のちにルワンダ議会の議長に就任。

アニエス
ルワンダ初の女性議員の一人で、〈ドゥテリンベレ〉の初代事務局長となる。いかにも政治家、というタイプ。農村地帯をよく訪れて女性を勇気づける演説をする。面倒見がよく、仕事に一生懸命な人物だが、そのぶん虚栄心も強い。のちにルワンダの法務大臣に就任。

コンスタンス
プルーデンス、アニエスとともに、ルワンダ初の女性議員3人のうちの一人。敬虔なクリスチャンで教会で活動することも多い。理想主義的でビジネスには疎いが、ジャクリーンの話を理解し〈ドゥテリンベレ〉の強力な擁護者となる。女性の権利向上のための法律改正を主導し、反感を買って謎の死を遂げる。

リリアン
大学を卒業したてのルワンダ人女性。プルーデンスを師と仰ぎ、その紹介で〈ドゥテリンベレ〉の中心メンバーとして設立時から活躍する。真面目で判断の軸がぶれない、若いものの頼りになる人物。明るく、笑い声は「世界一大きい」。

プリスカ
ルワンダの貧しい地域ニャミランボで未亡人女性たちの自立支援を行うソーシャルワーカー。赤字を垂れ流していた「パン製造プロジェクト」をジャクリーンとともに立て直し、地域の軽食市場を席捲する〈ブルー・ベーカリー〉を築く。

ダン
ユニセフのタンザニア事務所長などを経て後にアキュメン・ファンドの初代COOとなる。ルワンダ時代からジャクリーンとともにUNDP(国連開発計画)の仕事で働き、強い信頼関係を築く。若いころに兄弟を失くした。社会変革への強い思いを持ち続けている。

ボニファス
国連のルワンダ支部で働く運転手。ジャクリーンのガイドとしても通訳としても活躍する。背が高く、陽気な男。

ジョン・ガードナー
スタンフォード大学名誉教授。ジャクリーンが大学院に入った際に知り合い、生涯の師となる。ジョンソン政権で保健教育福祉長官をつとめたのち、〈コモン・コーズ〉や〈ホワイトハウス・フェローズ〉など多くの市民団体やプログラムを設立。ジャクリーンにロックフェラー財団に勤務することを勧める。「人に興味を持ってもらうより、自分が興味を持つべきだ」が口癖。

ゴヴィンダッパ・ヴェンカタスワミ
インドのマドゥライで〈アラヴィンド眼科病院〉を営む医師。58歳で行政職を退職した後、失明(インドでは失明率が高い)を防ぐため、貧困層も含めて今では年に230万人もの患者を診察する病院を開業した。80歳を超えても活力にあふれ、万人のための医療を実践している。同病院はアキュメン・ファンドの最初の支援先となる。

サトヤン・ミシュラ
インドの村一つ一つに情報通信の拠点となる“テレ・キオスク”をつくることをめざす企業〈ドリシュティ〉の創業者、起業家。「インドが繁栄するには、3億人の最貧層をグローバル経済につながなければならない」。故郷の田舎にもワイヤレス通信とコンピュータでビジネスプロセス・アウトソーシング(BPO)の拠点を築く。

ロシャネ・ザファル
パキスタン有数のマイクロファイナンス機関〈カシュフ〉のCEO。美しさと知性と不屈の精神を併せ持つ女性。ペンシルバニア大学ウォートン校を卒業後、世界銀行に勤務したのち故郷でカシュフを創立。アキュメン・ファンドの投資を受けてカシュフは大きく成長する。

タスニーム・シッディキ
パキスタンで低所得者向け住宅の提供に取り組む〈サイバン〉の創設者。“増築住宅”のコンセプトを掲げ、買い手の経済力に応じて小さな家から徐々に拡張していく住宅を提供している。

アミタバ・サダンギ
IDEインド(国際開発計画インド)で、貧しい農民の生産性を高める低価格の道具をデザインしている。数十万台の足踏みポンプをインド国内に普及させたほか、アキュメン・ファンドの支援を受けて低価格の灌漑システムを開発し、農民の収入を倍増させる。

ソノ・カンガラニ
パキスタンの医師。カースト制度の最下層で生まれたが大学を出て医師となり、故郷を変えることをめざす。IDEインドの取り組みに触発され、タール砂漠地域の農民にドリップ灌漑システムを導入することに成功する。

アヌージ・シャー
タンザニアの企業AtoZテキスタイル社のCEO。ユニセフ、住友化学、エクソンモービルなどとの共同事業の核となり、抗マラリア蚊帳の生産に取り組む。7000人以上の現地女性を雇用し、年間1600万枚の蚊帳を生産。

『ブルー・セーター』と似たテーマの英治出版の本

『国をつくるという仕事』:貧困解消をめざして闘いつづけた23年間。元世界銀行副総裁・西水美恵子氏が、農村の貧民から将軍や国王に至るまで、「国づくり」の現場で出会ったリーダーたちの姿を情感込めて綴った回想記。

『世界を変えるデザイン』:世界の90%の人々の生活を大きく改善する「ものづくり」とは? 夢を追うデザイナーや建築家、エンジニアや起業家たちのアイデアと良心から生まれたデザイン・イノベーション実例集。

『グラミンフォンという奇跡』:アジア・アフリカにおける携帯電話事業の急速な広がりを、バングラデシュの「グラミンフォン」の事例を軸に描いたビジネス・ドキュメンタリー。BOPビジネスと経済開発のリアルな姿がわかる一冊。

『アフリカ 動きだす9億人市場』:いま急成長している巨大市場アフリカ。数々の問題の裏にビジネスチャンスがあり、各国の企業や投資家、起業家が続々とこの大陸に向かっている! 豊富なケーススタディからグローバル経済の明日が見えてくる。

『ネクスト・マーケット』:世界40億人の貧困層=ボトム・オブ・ザ・ピラミッド(BOP)が巨大市場になる! C・K・プラハラードが構想10年をかけ、骨太の理論と豊富なケーススタディで世界経済の未来を示したベストセラー。

『チョコレートの真実』:世界で最も愛されるお菓子・チョコレート。その甘さの裏には、苦い真実がある。カカオ生産現場で横行する児童労働の実態や、企業・政府の腐敗など、今なお続く「哀しみの歴史」を描いたノンフィクション。

『誰が世界を変えるのか』:すべては一人の一歩から始まる! 犯罪を激減させた“ボストンの奇跡”、HIV/AIDSとの闘い、共感教育、失業・貧困対策……それぞれの夢の軌跡から、コミュニティを、ビジネスを、世界を変える方法が見えてくる。

『いつか、すべての子供たちに』:21歳の女子大学生が始めた教育改革ムーブメント! 若者を貧困地域の学校に派遣し大きな成果を上げている巨大な非営利組織「ティーチ・フォー・アメリカ」。その立ち上げから拡大までを描いた、波乱万丈の青春ストーリー。

フージーズ 難民の少年サッカーチームと小さな町の物語

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