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世界を変えるデザイン――ものづくりには夢がある

世界を変えるデザイン――ものづくりには夢がある

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シンシア・スミス(著), 槌屋詩野(監訳), 北村陽子(訳)

価格 2,200円(税込)
頁数 256頁
判型・製本 A5判 並製
発売日 2009/10/19
ISBN 9784862760586
発行 英治出版

内容紹介

世界の90%の人々は、私たちにとっては当たり前の商品やサービスにほとんど縁がない。その半分は、食糧や水、住居さえ満足に得られない。

この90%の人々の生活を良くするには、何が必要なのだろう。思いだけでは変わらない。お金だけでも変わらない。実際にライフスタイルを変えられる、具体的な「もの」が必要なのだ。

シンプルだが、考え抜かれたデザインが、人々の生活を大きく変える。消費社会にあふれる「もの」とは少し異なる、世界を変えるための「もの」。高価ではなく、機能も単純だが、本当に切実に「必要とされるもの」。

そんな「もの」の数々を、本書は豊富な写真とエッセイで紹介する。世界に残された問題のリアルな姿と、「ものづくり」と「デザイン」の大きな可能性が見えてくる。

目次

1 デザイン革命とその可能性(世界に広がるデザイン―貧困に終止符を
残りの九〇%のためのデザイン)
2 デザイン・プロジェクトの現場から(畑から作られる燃料
収入を得るためのキックスタート
ワン・ラップトップ・パー・チャイルド(子供一人にラップトップ一台)
安定的で再生可能な農村部エネルギー
水を転がす
スラム地域のソーラー・キッチン
命を守るトウガラシ・フェンス
リープフロッグを起こす―グローバル・イノベーションのためのデザイン戦略
カトリーナ家具プロジェクト
取り残された人々から学ぶこと―真の公共建築のためのマニフェスト
すべての人に聴覚を
ポットインポット・クーラー)
3 残りの90%のためのデデザイン展 展示品の紹介(デザイン・イノベーション実例集(農業・食糧

保健・医療
穴式便所用ドーム型スラブキット
パーマネット
ソーラーエイド
ジャイプール義足および下肢用義足 ほか))

著者

[著者]
シンシア・スミス(Cinthia Smith)
クーパー・ヒューイット国立デザイン博物館キュレーター(社会的責任デザイン部門)。クーパー・ヒューイット国立デザイン博物館は、実業家ピーター・クーパーらによって1897年に創立された博物館。1967年からスミソニアン学術協会傘下となる。25万点以上のデザイン作品と世界最高水準のデザイン関連書籍を所蔵。本書の素材となった〈残りの90%のためのデザイン(Design for the Other 90%)〉展は2007年5月4日~9月23日に開催された。

[監訳者]
槌屋 詩野(つちや・しの)
株式会社日本総合研究所ヨーロッパ
国際NGOでの勤務においてBOP(the Base of the Pyramid:貧困層市場)ニーズの重要性と開発援助でのエンパワメントの重要性を知る。その後、日本総合研究所に入社し、国内PPP事業支援や中国の環境ビジネス支援を経て、企業の社会的責任や社会的投資分野に関する研究に従事。現在は日本総合研究所ヨーロッパ(ロンドン)にて社会的責任投資やBOP分野の企業行動や政策動向に関する研究を続ける。2009年5月から『国際開発ジャーナル』にてBOP関連の提言等を連載。

[訳者]
北村 陽子(きたむら・ようこ)
東京都生まれ。上智大学外国語学部フランス語学科卒。訳書に、スティーブン・ペレティエ『陰謀国家アメリカの石油戦争』(ビジネス社)、キャロル・オフ『チョコレートの真実』、エドワード・ベルブルーノ『私を月に連れてって』、カーン・ロス『独立外交官』(以上、英治出版)。