書籍情報
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身近にあふれる「人と地球にやさしい」は
本当に世界を良くするのだろうか?
中国の組み立て工場(主な製品はiPhoneやiPadなど)、
本当の意味を成していない認証ラベル(環境保全やフェアトレードなど)、
死と隣合わせのコンゴの鉱山(その鉱石は私たちのPCやスマートフォンの中にある)……
「このコーヒーを飲めば、アフリカの貧しい人が救えます」
「このアクセサリーを買えば、恵まれない子どもたちが学校に通えます」
……信じてもいいのだろうか?
複雑で、簡単には見きれないサプライチェーンに疑問を抱き
世界一周の旅に出たジャーナリストが直面した
誰も知らない驚きの真実。
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私は、本当にこうした農家の暮らしを改善しているのだろうか?
彼らは本当に有利な取引ができているのだろうか?
特定のコーヒーを買うことでだれかの暮らしを改善することなど、
そもそも可能なのだろうか?
再びロゴのことを考え、あのキャッチコピーはひょっとすると
「第三世界の生産者にとって、より有利な取引にしようと試みている」
と言ったほうが正確なのではと思った。
そして、何かが成されているという事実に、
いいことをしたような気になっている自分にも気付いた。
――「はじめに」より
1.死ぬほど獲りたい――ニカラグア・ミスキートコースト
2.エコに熱心――イギリス・倫理的な市場
3.陶器ショップに迷い込んだ暴れ牛――中国・珠江デルタ
4.ゴム印を押されて――ラオス・ルアンナムター
5.虚報の鉱山――コンゴ・南キヴ
6.おかしなケシ――アフガニスタン・ルバートサンギ
7.DIY――自力でやる――タンザニア・キリマンジャロ
8.綿と折り合う――コートジボワール・北部の反逆者
おわりに
英国TVキャスター、ジャーナリスト。
ナショナルジオグラフィックの番組「Scam City」のホストを務め、世界中で取材を行う。
本書において、英国で最も優秀な政治に関わる文書に贈られるオーウェル賞を受賞。
[訳者]松本 裕
米国オレゴン州立大学農学部卒。小学校時代の4年間を東アフリカのケニアで、
大学卒業後の2年間を青年海外協力隊員として西アフリカのセネガルで過ごす。
帰国後より実務翻訳に携わり、その後2009年に初の訳書『アフリカ 動きだす9億人市場』を上梓。
他の訳書に『世界で生きる力』『世界を変える教室』『私は、走ろうと決めた。』(以上、すべて英治出版)などがある。
――『インディペンデント』紙
欲深い企業を批判する本は山ほどあるが、
あらゆる現場に足を運び建設的な意見と提案をする本はほかにない。
――ティム・ブッチャー(『デイリー・テレグラフ』紙・元海外特派員、ジャーナリスト)