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ビッグ・ピボット――なぜ巨大グローバル企業が〈大転換〉するのか

ビッグ・ピボット――なぜ巨大グローバル企業が〈大転換〉するのか

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アンドリュー・S・ウィンストン(著), 藤美保代(訳), 名和高司(日本語版序文)

価格 2,310円(税込)
頁数 480頁
判型・製本 四六判 上製
発売日 2016/07/19
ISBN 9784862762320
発行 英治出版

内容紹介

ライバル同士で協働するコカ・コーラとペプシコ、短期利益至上主義と戦うユニリーバ、サーバーのあり方を変えたHP、ゴミ処理をやめるゴミ処理業者ウェイスト・マネジメント……
世界の企業が、なぜ〈ビッグ・ピボット(大転換)〉するのか?

最悪記録を更新し続ける異常気象、逼迫する資源、否応なく求められる透明性。迫りくる世界規模の脅威に、いまやどの企業も他人事ではいられない。
いち早く気付いた先進企業は、脅威の本質を見極め、その先にあるチャンスをものにするべく、経営戦略の大胆な方向転換、つまり、ビッグ・ピボットをはじめている。目標の立て方から、ROIの定義、パートナーの考え方まで、あらゆる部分で大転換しなければ、もはや変化のスピードに追いつくことはできないのだ。
世界のトップ企業から熱い支持を受ける著者が、企業が見極めるべき3つの脅威とチャンス、そして、ビッグ・ピボットを実践するための10の戦略を説く。
グローバル競争で勝ち抜くことを模索する企業の経営陣や戦略担当者、必読!

ビッグ・ピボットを牽引したリーダーや担当者たちは、いかにマインドセットを変化させ、大転換を実現したのか。彼らのストーリーも、豊富に紹介する。
上記の企業の他にも、ジョンソン・エンド・ジョンソン、P&G、トヨタ、ウォルマート、キンバリー・クラーク、ナイキ、マークス・アンド・スペンサーといった巨大グローバル企業から、知られざる企業まで、著者が集めた約150のビッグ・ピボット企業の事例から、実践的な戦略を説く。

「何をすべきか(What)」だけでなく、「いかに実践するか(How)」にまで踏み込んだ実践書。
―日本語版序文: 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 特任教授 名和高司
(『成功企業の法則』『CSV 経営戦略』『学習優位の経営』)

目次

日本語版序文(名和高司)
第1部 3つの脅威とチャンス
第1章 どんどん暑くなるから、クリーンなビジネスが勝つ
第2章 いよいよ資源が足りなくなるから、イノベーションが勝つ
第3章 なにもかも見えてしまうから、隠さない者が勝つ
第4章 ビッグ・ピボットするためのあたらしいマインドセット
第2部 ビッグ・ピボット 10の戦略
ビジョン・ピボット
第5章 短期的成果至上主義と戦う―ユニリーバCEOの決断
第6章 科学的根拠のある大きな目標を立てる―フォードの目標「燃費二倍アップ」は必要条件だった
第7章 異次元のイノベーションを追求する―水なしで服を染めるアディダス
バリュー・ピボット
第8章 社員全員を巻き込む―ボーナス査定の基準を変えたウォルマート
第9章 ROIを再定義する―社内に炭素税を課すマイクロソフト
第10章 自然資本に価格をつける―プーマの環境損益計算書
パートナー・ピボット
第11章 ロビー活動を変える―ビル・ゲイツ、ジェフ・イメルトの主張
第12章 ライバルをパートナーに―なぜコカ・コーラとペプシコは協力したのか
第13章 消費者に「気付き」を仕掛ける―印刷量を減らして利益を生むゼロックス
ビッグ・ピボット
第14章 レジリエントで脆弱性のない組織へ
結論 ビッグ・ピボット世界の予想図
おわりに
付録A サステイナビリティ中級編
付録B 科学的根拠に基づいた目標設定
謝辞
訳者あとがき
原注

著者

[著者]
アンドリュー・S・ウィンストン
ウィンストン・エコ・ストラテジーズ創設者。
キンバリー・クラーク、HP、ユニリーバのサステイナビリティ・アドバイサリー・ボードのメンバーを務めるほか、PwCのサステイナビリティ・アドバイザーとしても活躍している。
プリンストン大学卒業後、コロンビア大学でMBA、イェール大学で環境マネジメント修士を取得。ボストン・コンサルティング・グループで企業戦略コンサルティングに従事したのち、タイム・ワーナー社とMTVでの戦略・マーケティング部門の管理職を経て、ウィンストン・エコ・ストラテジーズを創設。同社で、バンク・オブ・アメリカ、ボーイング、ブリジストン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ペプシコなど、世界のトップ企業にコンサルティングを行ってきた。
スピーカーとしての人気も高く、ヨーロッパ、アジア、南米を含む世界各地のフォーチュン500企業の経営陣向けの講演や、大規模なビジネスカンファレンスに多く登壇している。
ハーバード・ビジネス・レビュー・オンライン、ガーディアン、ハフィントン・ポストに定期的に寄稿しているほか、自身のブログにも多くの記事を書いている。主な著作に、『グリーン・トゥ・ゴールド』(共著、アスペクト)、『Green Recovery』(未邦訳)などがある。

[訳者]
藤美保代(ふじ・みほこ)
InterAction Green 代表。
慶応義塾大学卒、カリフォルニア大学サンタバーバラ校にて環境マネジメント修士号取得。2007 年よりカリフォルニア州サクラメント市で環境関連プロジェクトに従事。2009 年にInterAction Green を立ち上げ、日米間におけるサステイナビリティのベスト・プラクティスの相互発信を推進している。 日本語版序文:名和高司
一橋大学大学院国際企業戦略研究科特任教授。
東京大学法学部卒業後、ハーバード・ビジネススクールにてMBA 取得(ベーカー・スカラー授与)。三菱商事に約10 年間務めたのち、マッキンゼーのディレクターとして約20 年間、コンサルティングに従事。2010 年6 月より現職。2014 年より、30 社近くの日本企業の次世代リーダーを交えたCSV フォーラムを主催。ファーストリテイリング、デンソー、味の素、NECキャピタルソリューションズの社外取締役、ダイキン、日立、リコー、リクルート、BCG、コーチA、インターブランドなどのシニアアドバイザーを兼任。
主な著作に、『成長企業の法則』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『CSV経営戦略』(東洋経済新報社)、『学習優位の経営』(ダイヤモンド社)などがある。