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コミュニティ・オーガナイジング――ほしい未来をみんなで創る5つのステップ

コミュニティ・オーガナイジング――ほしい未来をみんなで創る5つのステップ

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鎌田華乃子(著)

価格 2,200円(税込)
頁数 320頁
判型・製本 四六判 並製
発売日 2020/11/10
ISBN 9784862762931
発行 英治出版

内容紹介

「仕方がない」から「仕方がある」へ。
ハーバード発、「社会の変え方」実践ガイド。


おかしな制度や慣習、困ったことや心配ごと……
社会の課題に気づいたとき、私たちに何ができるだろう? 
普通の人々のパワーを集めて政治・地域・組織を変える方法
「コミュニティ・オーガナイジング」をストーリーで解説。

コミュニティ・オーガナイジングとは、「仲間を集め、その輪を広げ、多くの人々が共に行動することで社会変化を起こすこと」。
・戦略的で効果的なアクション……なんとなくデモや署名をするのとは異なり、変化につながる効果的なポイントを見つけ、戦略的に行動する。
・ごく普通の人たちでもできる……人のつながりを徐々に広げていくことで、大きなパワーを生み出す(スノーフレーク・リーダーシップ)。
・理論的・体系的に学べる……ハーバード大学のガンツ博士が理論化した実践的手法。バラク・オバマの大統領選キャンペーンでも活用された。
・身近な問題から法改正まで……地域の行事、PTA、組織改革、NPOの活動、法改正など、幅広く役立つ「ほしい未来をみんなで創る」方法。

理論と実践をわかりやすく伝える
PART I:小学生カナメたちのストーリー……ある日、昼休みがなくなった! 新たな教頭先生が始めた取り組みに違和感を覚えた5年生のカナメと仲間たち。NPOで働くユキさんのアドバイスを得ながら、みんなで力を合わせて昼休みを取り戻す活動に乗り出した――。架空のストーリーを軸に、コミュニティ・オーガナイジングの5つのステップをわかりやすく解説。
PART II:さまざまな実践事例……「おやじの会」や産後ケア施設の立ち上げ、若者による成人式の運営改革、著者も関わった刑法改正キャンペーン、難民支援の「6分間読書」キャンペーン等、幅広い分野における実践事例を紹介。

〈構成〉
序章「仕方がない」から「仕方がある」へ
(PART I METHOD 変革の起こし方)
第1章 コミュニティ・オーガナイジングとは何か
第2章 パブリックナラティブ――ストーリーを語り、勇気を育む
第3章 関係構築――価値観でつながる
第4章 チーム構築――三つの成果、三つの条件、三つの決めごと
第5章 戦略作り――みんなの資源をパワーに変える
第6章 アクション――リーダーシップを育てる
(PART II CASE 実践!コミュニティ・オーガナイジング)
第7章 人々の力を引き出す
第8章 身近なことから変化を起こす
第9章 政治を動かし、法を変える

目次

序章「仕方がない」から「仕方がある」へ
・社会なんて変えられない?
・ハーバードで学んだ「社会の変え方」
・必要なのは戦略的で効果的なアクション

(PART I METHOD 変革の起こし方)
第1章 コミュニティ・オーガナイジングとは何か
・ある日、昼休みがなくなった
・困難を抱える人々が変化の源
・弱さが強さになるリーダーシップ

第2章 パブリック・ナラティブ――ストーリーを語り、勇気を育む
・人はどこから勇気を得る?
・私のストーリー――想いを伝える
・私たちのストーリー――共有する価値観を示す
・行動のストーリー――今行動する理由を示す

第3章 関係構築――価値観でつながる
・一も二もまずは振り返り
・強いチーム(組織)作りに欠かせない関係構築
・一対一で話すのはコミュニティ・オーガナイザーの基本

第4章 チーム構築――三つの成果、三つの条件、三つの決めごと
・チーム構築の基本は関係構築
・強いチームのトリプルスリーとは?
・「私たちの」と思える共有目的ってどう作る?
・チームを自治していくための「みんなの約束」
・相互依存する役割を決めよう
・みんなの想いを表すチームの名前とチャント

第5章 戦略作り――みんなの資源をパワーに変える
・戦略って何?
・1.一緒に立ち上がる人はだれか
・2.ほしい変化は何か
・3.どうしたら持っているものを必要な力に変えられるか
・4.戦術は何か
・5.行動計画は何か

第6章 アクション――リーダーシップを育てる
・リーダーシップを育むしかけ
・たくさんの人とアクションするための誘い方がある
・根っこにあるのはコーチング
・フリーダム・スクール・キャンペーンのその後

(PART II CASE 実践!コミュニティ・オーガナイジング)
第7章 人々の力を引き出す
・六分間キャンペーン――難民の力を引き出す
・母親たちに権利を――パワーバランスを覆した一斉行動

第8章 身近なことから変化を起こす
・おやじの会――子どもと地域のセーフティネットを作る
・成人式を夏から冬に――「文句を言う」から「行動して変える」へ
・岩手県初の産後ケア施設――母親たちが力を合わせる

第9章 政治を動かし、法を変える
・一一〇年ぶりの大改正――刑法性犯罪改正ビリーブ・キャンペーン
・議員・市民両方に働きかける
・法改正への道筋

著者

[著者]
鎌田華乃子(かまた・かのこ)
特定非営利活動法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン理事/共同創設者
神奈川県横浜市生まれ。子どもの頃から社会・環境問題に関心があったが、11年間の会社員生活の中で人々の生活を良くするためには市民社会が重要であることを痛感しハーバード大学ケネディスクールに留学しMaster in Public Administration(行政学修士)のプログラムを修了。卒業後ニューヨークにあるコミュニティ・オーガナイジング(CO)を実践する地域組織にて市民参加のさまざまな形を現場で学んだ後、2013年9月に帰国。特定非営利活動法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン(COJ)を2014年1月に仲間達と立ち上げ、ワークショップやコーチングを通じて、COの実践を広める活動を全国で行っている。ジェンダー・性暴力防止の運動にも携わる。現在ピッツバーグ大学社会学部博士課程にて社会運動に人々がなぜ参加しないのか、何が参加を促すか研究を行っている。