読者の皆様からのコメントをご紹介します。
40代サッカーファンの主婦 様
普段は訳書はあまり読まないのですが、テーマのおもしろさにひかれて手にとりました。
育児の合間に読もうと思っていたのですが、ストーリのテンポの良さに、どんどん引き込まれ、睡眠不足になりながら読み終えました。大満足の一冊です。
一人の女性の信念とあきらめない姿勢に勇気をもらいました。
乗り越えられそうもない壁も、叩き続ければ、いつかは必ず壊れていくものなんだと教えてもらった気がします。
フーシーズのホームページもみましたが、見事な発展を遂げているのですね。
素晴らしい本をありがとうございました。
小柴喜美代様
アトランタ郊外の小さな町で、ヨルダン出身の女性コーチが、難民の少年たちを集めてサッカーチームを作る……表紙と帯だけを見て、“なるほど、感動のスポーツものか”と軽い気持ちで読みはじめた。ところが、この本に描かれていたのは、涙を誘う美談ではなく、客観的な視点で綴られた難民をめぐる現実であり、その過酷さは想像をはるかに超えていた。
アフリカや中東での内戦や紛争は、わたしにとっては、学校で教わった“過去の歴史”であって、日々のニュースで耳にしたとしても“遠い国で起こった他人事”でしかなかった。けれど実際には、暴力や戦いのせいで故郷を離れなくてはならない人たちが“今日いまも”いて、希望を持って渡った新天地でも苦しんでいるのだ。この本は、いくつもの国の難民からなるサッカーチームと、その難民を受け入れる側の市民の姿を通して、ありのままの現実を教えてくれる。
テーマは重い。けれど、読み終えたあと、胸には清々しいものが残る。それは、どんなに苦境にあっても前を向こうとするたくましい人々が起こした“小さな奇跡”が語られているからだろう。コーチ自身もヨルダンからの移民であり、女性ひとり異国で生活していくだけで精一杯のはずだ。それがサッカーチームを作り、山積みの問題をひとつひとつ乗り越えてゆく。過去を背負った選手たちも、サッカーを介してことばや民族の壁を越えて友を作り、自立の道を見つける。この本は、難民の現状をときに社会学的分析をまじえながら冷静に説く一方で、こまやかな人間ドラマを豊かな筆致で描いている。サッカーの試合も臨場感たっぷりで、チームのサポーターになった気分で物語を楽しめた。
最後に、「訳者あとがき」を読んで「日本でもインドシナ難民たちが厳しい生活を強いられている」と知り、改めて自分の無知を痛感した。“遠い国の他人事”ではないのだと、この本が気づかせてくれた。子供から大人まで、多くの人に読んでもらいたい本だと思う。まだ少しむずかしいかもしれないけれど、今年中学にあがる姪に贈ってみたい。
30代・女性・会社員
どんどん引きこまれて、気づいたら読み終わっていました。
監督のルーマの生き方にスタンディング・オベーションです。
途中から、子どもたちがかわいくなってきて、
サッカーはこれまでほとんど観たことがない素人なのですが、
試合中のシーンでは、本気になって応援している自分がいました。
最近すごく落ち込むことがあって悩んでいたのですが、
読んでいくうちに、自分が悩んでいることはちっぽけだなと思えてきました。
そうしたら、ルーマのアシスタントのトレーシーが
「私の抱えている問題なんて、自分で大騒ぎしているほど深刻でも
なんでもないと思えたんです」と同じことを言っていてびっくりしました。
でも、ルーマは自分ができることをやっているだけで、
フージーズは、彼女にとって大切な家族なんだろうなと。
「周りの人のために自分ができることをする」という大切なことを
ルーマが思い出させてくれました。
そして、文章の描写もとても素晴らしいです。
3Dの映像として、選手の息づかいや、砂埃、応援や、ルーマの表情まで
イメージできて、どんどん引きこまれていきました。
しかも、難民の現状についても、ストーリーの中で自然に理解できる。
素晴らしい一冊です。
20代・男性・会社員
辛く悲しい背景を持った少年たちが、サッカーを心から楽しむことによって、少しずつ変化していく姿は見逃せません。"スポーツが世界を変えられる"――そう感じさせる<逸冊>です。
30代・女性・会社員
私たちがよく知っている「仲間と一緒にスポーツをする」ことの面白さと興奮。そして、私たちがほとんど知らない「難民・移民」という属性を持つ人々とその生活。知っていることと知らないことがあわさって、ダイナミックな物語が描き出される。多様な価値観と事情を持つ人たちを結びつけるために、言語を超えたスポーツが果たす役割。同質性が高いと言われる日本に住む身であっても改めて考えてみたいテーマが織り込まれた本でした。
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